古く寂れた更生施設に収容されているのは、心に問題を抱えたジャンキーな女たち。彼女たちに強制的に与えられた課題は、「貧乏画家の青年たちと、 モデルに雇われたひとりの女性の物語」という舞台の稽古だった。依存症に苦しみながら、練習を重ねてゆく日々。やがて現実と演劇の世界は交錯し乱れ、 家族への発表会の日、彼女たちはある狂気ともいえる行動に出る・・・。
白樺派を代表する作家・有島武郎の同名戯曲を、現代社会の片隅に生きる等身大の女子たちの日常に劇中劇として投入する“入れ子構造”の映画化。 「リアル」と「ごっこ」がスクリーンでせめぎ合い、甘美な頽廃の中から、どこか生きる現実感を持てない女子たちのヒリヒリした皮膚感覚が立ち上がる――。